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マネーインタビュー

【08年資産運用のポイント】下げ相場はポートフォリオを見直す好機――ファイナンシャルプランナー・目黒政明氏(08/01/30)

ファイナンシャルプランナー 目黒政明氏

ファイナンシャルプランナー 目黒政明氏

 08年の株式・為替市場は米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題をきっかけに世界経済の先行き不透明感が強まり、波乱のスタートとなった。個人投資家は資産運用とどう向き合えばいいのか。ファイナンシャルプランナーの目黒政明氏に08年の資産運用のポイントについて聞いた。

――世界経済の先行き不透明感が強く、株式相場は乱高下といった不安定な動きがある中で、資産運用についてどのように考えるといいでしょうか

 ここ数年、波はありましたが株式相場は上昇傾向にあったため、今回初めて本格的な下げ相場を経験したという個人投資家もいるのではないでしょうか。上昇相場が長く続くと、つい過大な投資に走ってしまったり、相場を追いかけているうちに資産構成が偏ってしまったりということがあります。今回の下げ相場を踏まえて、改めて投資に対する自分の考え方を整理するといいでしょう。

 株式など値動きのあるリスク商品を現状で時価評価してみて、資産全体に占める投資金額が妥当かどうか、日本株式や外債などの資産配分が適切かどうかをチェックします。半年から1年くらいかけてポートフォリオのリバランス(資産配分の見直し)をする良い機会だと前向きに捉えるといいと思います。バランスのよい運用を心がけ、投資金額をコントロールできていれば、下がったとしても生活そのものに大きく響くということはないと思います。

――投資環境についてはどのように見ていますか

 日経平均株価が1万3000円割れというように大きく崩れると、短期的に再度力強い上昇相場に戻るとは考えにくいのではないでしょうか。しばらくは低迷傾向が続くとみており、投資に対しては慎重なスタンスです。しかし、今は株価水準、為替のいずれを見ても、売るタイミングではなく、むしろ買いのチャンスだと考えます。まだ投資をしていない、あるいはこれまでの上昇相場に乗り遅れたという人には投資をスタートするいい年になると思います。

 特に日本株については、PER(株価収益率)や配当利回り、PBR(株価純資産倍率)などを見ても割安感があると思います。08年前半は国際優良株など質のいい資産を買い増しできるチャンスだと見ています。日経平均株価で言えば1万2000円台、1万3000円台周辺であれば、さらに下がったとしても「そんなに後悔しない」と思える局面に入ってきているのではないでしょうか。

 外貨建て資産については、いまの金利水準では5年、10年といった長めの期間の外貨建て債券の購入はお勧めできません。しかし、為替相場を見ると円高に振れており外貨を手に入れるにはいいタイミングです。つまり外貨建て債券を買う資金として外貨を手に入れるチャンスと言えます。例えばドル建て資産の場合、1ドル=100円台前半くらいのときにドル建てMMFでまずドルを持ち、ある程度金利が上がったらドル建て債券に振り替えるという考え方です。

 相場は不安定なので、まとめて買うのではなく、時期は分け、さらに下がったら買い増すというスタンスで少しずつ買うといいでしょう。今はファンドや株式でも積み立て型のサービスがあるので、それらを利用してもいいと思います。

――投資対象についてはどのように考えるといいでしょうか

 資産を増やすという視点で考えると、資産を形成する主要な投資対象としては日本株、外国株、外債が挙げられます。日本の債券は現在の金利水準では預貯金と同じ感覚で、値上がり目的の投資対象には適しません。

 株式など値動きのあるリスク商品には資産を増やすという側面と同時に、自分の資産価値を実質的に保全するという狙いがあります。預貯金中心の運用の場合、インフレになれば実質的に資産が目減りしてしまいます。しかし分散投資することで、例えば将来インフレになれば株式が、日本経済がダメになれば外貨建て資産が、資源価格が上がれば資源株が助けてくれるというようにリスクヘッジが可能です。

 また、将来のインフレリスクや分散を効かせるという意味ではコモディティー(商品)を組み入れると資産全体の値動きを抑える効果が期待できます。このような投資に対する基本的な考え方は下げ相場であっても変わりません。

――資産運用を考える際の注意点は

 資産配分を考えるときは割合ではなく、金額での調整が大切です。例えば1000万円投資して3割下がれば300万円、2000万円投資していれば600万円です。同じ「3割の下落」と言っても金額で見ると300万円と600万円では全く違ってくるのではないでしょうか。割合ではなく金額そのものを見て、耐えられる範囲かどうかを見極めることが大切です。

目黒政明(めぐろ・まさあき)

ファイナンシャルプランナー

(聞き手はマネー&マーケット 山田明美)

=取材日1月23日

  

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